永代供養墓が選ばれる理由|永代供養墓のメリット・デメリットを元葬送業界人が解説

編集長「こまど」
こんにちは。「葬送情報局」編集長のこまどです。

永代供養墓(えいたいくようぼ)というとどんなイメージがあるでしょうか。

最近は霊園でも永代供養墓を取り扱っているようですが、一昔前までは「永代供養墓と言えばお寺」というイメージでした(今でもそうかもしれませんが)。

そのため、永代供養墓と言えば寺墓地にあるお墓を墓じまいして、遺骨は菩提寺の永代供養墓へ納めるというパターンが多かった印象です。

しかし、近年は菩提寺がいない方でも遺骨をお寺の永代供養墓へ納骨したり、お墓を建てずに火葬した遺骨をそのまま永代供養墓へ納骨するという人も増えています。

私が葬送サービス業界に勤めていた時も永代供養墓へのお申込みは毎日のようにあり、お墓じまい工事・お坊さん派遣に次ぐ売り上げ第3位の人気商品でした。

なぜ永代供養墓が選ばれるのか。

どうして永代供養墓が人気なのか。

この記事では元葬送業界人の私が永代供養墓のメリットデメリットを本音で比較し、永代供養墓が選ばれる理由を解説していきます。

  • お墓を持っていない方
  • お墓じまいを検討している方
  • 改葬先を探している方
編集長「こまど」の実績

  • 年間10,000件以上の葬送サービスのご相談を対応
  • 年間2,000件以上の「墓じまい」のご相談を対応
  • 年間300件以上の「墓じまい」を施行
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永代供養墓とは

永代供養墓のイメージ

永代供養墓とは、寺院や霊園が永代に渡り供養をしてくれるお墓を指します。

永代供養墓のほとんどは、共同墓(きょうどうぼ)や合葬墓(がっそうぼ)と呼ばれるタイプのお墓で、大勢の遺骨を1つのお墓に納骨する形式になっています。

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永代供養墓の3つのメリット

メリットのステッカー

永代供養墓を選ぶ人が多いということは、それだけお墓や納骨堂よりもメリットがあるということです。

元葬送業界人から見た永代供養墓のメリット3つを解説します。

費用が安い

永代供養墓のメリットはなんといっても費用が安い点です。

お墓を建立しようと思うと、墓石だけでも墓石だけでも50万円~数百万円。お墓を建てるための霊園内の土地の購入費用にも数十万円~百万円近くの費用が掛かります。

対して永代供養墓の費用は3万円~10万円が相場です。

さらにお墓の場合は霊園や寺院に年間数千円~数万円の管理費を支払わなくてはいけない場合がほとんどですが、永代供養墓の場合は管理費不要となっていることがほとんどです。

私もよくお客様から「永代供養墓は管理費は掛かりませんか?」と聞かれました。

やはり固定費が掛からないというのは大きなメリットですね。

「明日火葬が終わったらそのまま永代供養墓へ納骨したいので、近くの永代供養墓を紹介してほしい」というお客様からの問合せも多くありました。

永代供養墓はお墓を建てるよりも費用がかなり安いため、火葬後その足で永代供養墓に遺骨を納骨しに行くというケースも増えています。

また、菩提寺の永代供養墓が高いので、お墓じまいした後は遺骨を別のお寺の永代供養墓へ納骨するというお客様も多くいました。

お墓の管理をしなくて済む

永代供養墓は寺院や霊園がお墓の管理をしてくれるので、あなた個人が管理をする必要はありません。

ここで言う管理とは、お墓の清掃やお墓周りの雑草処理などです。

永代供養墓はあなた個人の所有物ではなく、寺院や霊園の所有物ですので、そういったお墓の管理は一切不要となります。

これも永代供養墓が選ばれるメリットの一つですね。

綺麗に整備された霊園にお墓を建てたにも関わらず、誰も管理しなくなった結果雑草が生い茂っているというお墓も珍しくありませんので。

無縁仏にならずに済む

先祖代々のお墓はその家系の方がずっと墓守をしてきたお墓です。

これまで子孫が脈々と受け継いできたからこそ、お墓としての役割を果たしているわけです。

しかし、墓守の方に後継ぎがいなかったら、先祖代々受け継がれてきたお墓はどうなってしまうのでしょうか。

最後の墓守の方が亡くなってしまうとお墓に納骨されていたご先祖様は誰にも供養してもらえない無縁仏になってしまいますね。

また、後継ぎがいたとしてもお墓が遠方であったり、多忙だったりでお墓参りに行けない状態が続けば無縁仏と変わりない状態になってしまいます。

一方、永代供養墓であれば、たとえ後継ぎが誰もいなくても、たとえあなたがお墓参りに行けなくても、寺院や霊園があなたに代わり供養をしてくれます。

供養をしてくれる方がいる限り、無縁仏にはなりません。

無縁仏とは、血縁者がいなくなった故人ではなく、供養してくれる人がいなくなった故人を指すからです。

編集長「こまど」

「忙しくてお墓参りにもなかなか行けない」という方が増えた現代で、なぜ永代供養墓が選ばれるのか。
その理由が分かった気がしますね。

「公営霊園にも、誰もお参りに来ず、墓地の名義人が不明となり無縁仏状態になっているお墓が多数あり、市でも頭を抱える問題となっている」という話を市職員から聞きました。

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永代供養墓の3つのデメリット

デメリットのステッカー

永代供養墓には当然お墓には無いデメリットも存在します。

元葬送業界人から見た永代供養墓のデメリット3つを解説します。

永代供養墓を選ぶ際は、デメリットも充分理解した上で納骨しましょう。

遺骨が他の方の遺骨と混ざってしまう

永代供養墓のほとんどは、大勢の遺骨を1つのお墓に納骨する「合葬墓(がっそうぼ)/共同墓(きょうどうぼ)」と呼ばれるタイプのお墓です。

遺骨は骨壺から取り出して、永代供養墓へ骨だけ納骨することがほとんどなので、他の方の遺骨と触れ合い混ざってしまいます

あなたの大切な人の遺骨が他の誰かの遺骨と混ざってしまうのが嫌だという場合は、永代供養墓へ納骨するのは止めた方がいいでしょう。

一度納骨すると取り出せない

永代供養墓には遺骨を骨壺から出して納骨し、他の方の遺骨と混ざってしまいます。

そのため、一度納骨したら特定の故人の遺骨だけを取り出すということはできません。

過去に「葬儀社から紹介された永代供養墓が合葬墓と知らずに納骨してしまいました。遺骨を返してもらうことはできるものでしょうか?」と相談されたことがあります。

その葬儀社と私が勤めていた会社は何の関係もありませんでしたので、お客様が葬送関係の会社に手当たり次第に相談をしているようでした。

結局、私の方でお手伝いできることは無い旨と、合葬した遺骨を取り出すことは難しいだろうという旨をお伝えして終わりました。

永代供養墓は、一度納骨してしまうと「やっぱり別の納骨堂へ納骨したい」というようなことはできませんので充分注意してください

近くで探すのが難しい

デメリットの3つ目は永代供養墓を近くで探すのは難しいという点です。

さらに希望価格で見つけるのは容易ではありません。

というのも、寺院の永代供養墓は檀家さん向けに用意されていることが多く、お寺が「永代供養墓あります」と宣伝をしていることはあまりありません。

編集長「こまど」
檀家しか受け入れないという永代供養墓も珍しくありません。

当然、インターネットで調べたところでお寺がホームページで永代供養墓への申込みを募集していることもほとんどありません。

私が会社勤めをしていた時も、最低でも各都道府県に1ヵ寺は提携したかったのですが結局叶いませんでした。

永代供養墓を探すのはそのくらい難しいので、当然あなたが住んでいる市や町で見つけられる確率は非常に低くなります。

そのため、永代供養墓を探す時は「車で片道1時間圏内であればOK」や「同じ県内であればOK」といったようにハードルを下げて探しましょう。

永代供養墓が遠方になってしまって遺骨を持っていくのが難しい場合は、遺骨をゆうパックで郵送する「送骨」という方法で納骨することもできます

永代供養墓を探す時は「いいお墓」が便利

永代供養墓でネックとなるのは自宅近くで探すのが難しいという点です。

お寺が自院のホームページで永代供養墓を宣伝していることもほとんどありません。

というのも、お寺で用意している永代供養墓のほとんどは檀家専用であることが多いためです。

そこで便利なのが「いいお墓」というホームページになります。

全国の永代供養墓先と提携していて、地図から探したり「〇〇県の永代供養墓」といった検索でパッと絞り込むこともできますので自宅近くの永代供養墓を探すのも簡単です。

また、「価格の安い順」で並び替えをすれば好きな都道府県の永代供養墓を安い順に並び変えることもできます。

一番安い永代供養墓は3万円からあるようですね。

日本最大級のお墓ポータルサイト「いいお墓」はこちら

まとめ

いかがでしたでしょうか。

永代供養墓が選ばれる理由は

  • 費用が安い
  • お墓の管理をしなくて済む
  • 無縁仏にならずに済む

の3つのメリットがあるからだと思われます。

とにかく費用を安くすませたい方や、お墓参りに行くことが難しいという方は永代供養墓をオススメします。

一方、デメリットを見てみると、

  • 他の方の遺骨と混ざってしまう
  • 一度納骨すると取り出せない
  • 近くで探すのが難しい

という点が挙げられます。

お墓をまだ持っていないので一旦永代供養墓へ納骨しておいてから考えるということはできないわけですね。

納骨した後に「やっぱり他に移したい」ということはできませんので、永代供養墓へ納骨する際には親族の方ともよく話し合ってから決めた方が良さそうです。

編集長「こまど」
最後までお読みいただきありがとうございました。

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