生前戒名をつけてもらう3つのメリットとつけてもらう方法3選

編集長「こまど」
こんにちは。「葬送情報局」編集長のこまどです。

「戒名ってお葬式の時につけてもらうんでしょ?」

ほとんどの方がそう思っているのではないでしょうか。

私も業界に入る前はそう思っていました。

しかし、本来戒名をつけてもらうタイミングは葬儀(お葬式)の時ではなかったのです!

編集長「こまど」
お坊さんに教えてもらいました。
  • 戒名をつけてもらう正しいタイミング
  • 生前に戒名をつけてもらうメリット
  • 生前に戒名をつけてもらう場合のトラブル回避法

編集長「こまど」の実績

  • 年間10,000件以上の葬送サービスのご相談を対応
  • 年間3,000件以上のお坊さん(僧侶)の派遣実績
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お坊さんに教えてもらった「 戒名をつけてもらう正しいタイミング」とは

戒名は本来、出家し仏門に入り仏の弟子となった際にいただく名前です。

つまり、戒名は本来葬儀の時につけてもらうのではなく生前につけてもらうのが正しいタイミングでした。

そのため、現在お坊さん(僧侶)となっている方は皆さん戒名を授かっています。

戒名を授かることを「授戒(じゅかい)」と言い、仏の教え(戒律)を守りますということを誓って仏に弟子入りするわけです。

お坊さん曰く「現代では戒名は亡くなって葬儀をする時につけるものだと思われているが、本来はお坊さんでなくても生前に戒名を付けてもらい、仏の教えを守る姿勢で生きるのが正しい在り方。」とのことでした。

つまり、戒名とは本来ただつけてもらうだけでなく「仏の教えを守って生きることを誓う」わけなので、葬儀の時につけてもらうのでは遅いわけですね。

それでも葬儀の時に当たり前のように戒名をつけられるのはなぜでしょうか。

それは、亡くなってからでも仏に弟子入り(授戒)させることで、極楽浄土へ行けるようにしているからです。

編集長「こまど」
葬儀で戒名をつけてもらう時は、葬儀の中で授戒の儀式もしているわけです。

生前戒名をつけてもらっている人はどんな人?

まず、前述したように出家し仏門に入りお坊さん(僧侶)として活動されている人が挙げられます。

それ以外ですと、

  • 修行をして僧籍は持っているがお坊さん(僧侶)としての活動はしていない方
  • 檀家になっていて、菩提寺に生前に戒名をつけてもらっていた方
  • 檀家になっておらず、戒名授与サービスで生前に戒名をつけてもらった方

などが挙げられます。

私も業界に入って驚いたのですが、普通にサラリーマンとして働いている方でもご縁があってお坊さん(僧侶)の資格を取ったという方がいたりします。

あとは定年退職を迎えた後、修行をされて僧侶資格を取った方とか。

だからといってお寺で働いているわけでもなければお坊さん(僧侶)としての活動をしているわけでもないという。

ある意味そういう方々が「仏の教えを守って生きる」という授戒本来の正しい在り方なのかもしれませんね。

檀家の方の場合、ご夫婦のどちらかがお亡くなりになられた際、その方の戒名をつけてもらうのと併せて自分の戒名も生前につけてもらったという方がちらほらいらっしゃいました。

あとは、私が勤めていた会社でも「自分の戒名を生前につけてもらいたい」という依頼も結構ありました。

そういう場合はお坊さん派遣(僧侶派遣)サービスに登録しているお坊さんにお願いして、依頼者に生前の戒名をつけてもらっていました。

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生前戒名をつけてもらう3つのメリット

生前に戒名をつけてもらう3つのメリット

実は生前に戒名をつけてもらうことには様々なメリットがあります。

具体的には以下の3つがメリットだと私は思っています。

  • 自分の納得のいく戒名をつけてもらえる
  • 戒名料金が安い
  • 遺族の負担を軽くする

それぞれ詳しく見ていきましょう。

メリット1.自分の納得のいく戒名をつけてもらえる

葬儀の時に戒名をつけてもらう場合、戒名には亡くなった方の俗名(生前の氏名)から1文字取って入れたり、その人の性格や人となり、職業を表す文字を入れるのが一般的です。

とはいえ、ご自身が亡くなった後のことですからどんな戒名をつけてもらったのか知ることはできませんよね。

その点、生前に戒名をつけてもらう場合はご自身が入れてほしい文字を希望しつけてもらうのが一般的です。

そのため、自分の戒名が何かを知ることもできますし、自分が納得のいく戒名を選ぶことができます。

メリット2.戒名料金が安い

一般的に戒名料金は生前につけてもらう方が安い傾向があります。

また、自分で戒名をつけてもらう先を選ぶことができますので、納得のいく料金のお寺を選ぶこともできます。

菩提寺がいる場合は戒名料金を聞いて自分の予算から戒名を選ぶこともできますし、逆に自分の予算を伝えてつけてもらう戒名を相談することもできます。

※戒名にはランクがあり、ランクが高いほど料金が上がります。

さらに世の中には檀家にならなくても戒名授与だけを行うサービスしているお坊さん・お寺や、お坊さん派遣(僧侶派遣)会社も存在します。

このような戒名授与サービスはいくつか比較検討してみることをオススメします

同じランクの戒名でも料金に差がありますので。

編集長「こまど」
「料金」という表現は寺院関係者に怒られそうな気もしますが、皆さんに分かりやすく伝えるためにこのような表現を使わせていただいています。

メリット3.遺族の負担を軽くする

突然の訃報。慌ただしい葬儀準備。お坊さんも手配して戒名のランクも選んで故人の情報を伝えて…。

身内の方が無くなると、遺族は悲しみを噛みしめるよりも葬儀の準備に忙殺されてしまうと言われます。

そのような状況で戒名をつけてもらうというのは時間的にも精神的にも金銭面でもご遺族の負担になりがちです。

例えば、葬儀で戒名をつけてもらう場合、ご遺族は急いでお坊さんへ連絡をし、故人の情報や人となりを伝える必要があります。

そしてお坊さんも時間が無い中なんとかお通夜までに戒名をつけて通夜・葬儀に臨むわけです。

当然、つけてもらう戒名を選ぶことも、どんな戒名になったか事前に知ることも難しいのが現実です。

ご遺族の中には「あの戒名で本当に良かったのか」「故人は満足してくれているのか」と後々悩んでしまう方もいらっしゃいます。

また、このような状況下では戒名料金もお坊さんの言い値で払わざるをえないということもあります。

葬儀代だけでも100万円近く掛かるのに、戒名も何十万円も掛かるなんて…とご遺族の金銭的な負担になってしまうことも多々あります。

故人様が遺産を残していたとしても、故人の口座は凍結されてしまうので遺産から支払うことは難しいです。

一時的にはご遺族が支払う必要があります。

生前に戒名をつけてもらっていれば上記のような心配はありませんね。

既に故人様が納得のいく戒名をつけてもらっている(当然戒名料金の支払いも済んでいる)ので、ご遺族の時間的・精神的・金銭的にご遺族に負担を掛けずに済みます。

あなたがご遺族にできる限り負担を掛けたくないと思うのであれば「生前に戒名をつけてもらう」ことをオススメいたします。

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生前戒名をつけてもらう方法3選

生前戒名授与サービスのPR画像

では次に生前に戒名をつけてもらう方法について紹介します。

方法は以下の3つが挙げられます。

  • 菩提寺に生前に戒名をつけてくれるよう相談する
  • 生前に戒名をつけてくれるお寺の檀家になる
  • 戒名授与サービスを利用する(檀家になる必要は無し)

1つずつ具体的に見ていきましょう。

1.菩提寺に生前に戒名をつけてくれるよう相談する

菩提寺がいる場合はまずは菩提寺に相談をしてみましょう。

元々戒名は生前につけてもらうのが本来の在り方ですので、特段問題なく戒名をつけてもらえるでしょう。

菩提寺に相談する内容としては、「戒名のランク」「入れたい文字」「戒名料金」がメインになるかと思いますので、あなたが納得がいくようにしっかりと話し合って決めてください。

2.生前に戒名をつけてくれるお寺の檀家になる

菩提寺がいない場合(=どこのお寺の檀家にもなっていない場合)は、これを機会にどこかのお寺の檀家になるという方法もあります。

お寺を探す際、ネットで調べるとホームページを持っているお寺もあるので、生前に戒名をつけてくれるかどうか確認をすると良いでしょう。

もちろん、近くのお寺に電話をするか直接訪ねて生前に戒名をつけてもらいたい旨を相談してみるのもアリです。

ただ、多くのお寺が「戒名は檀家にしかつけない」というスタンスですので、お寺に直接お願いをする場合はそのお寺の檀家になる必要が出てきます。

3.戒名授与サービスを利用する(檀家になる必要は無し)

菩提寺がいない、檀家にはなりたくない、でも生前に戒名をつけてもらいたい。

あなたがそう思うのであれば、選択肢はただ1つ。

戒名授与サービスを利用する」というものになります。

戒名授与サービスは「檀家にならなくても戒名授与をしますよ」と謳っているお坊さん・お寺やお坊さん派遣(僧侶派遣)会社が行っているサービスです。

故人様の戒名をつけてくれるだけでなく、生前にあなた自身の戒名をつけてもらうこともできます

戒名授与サービスの大きな特徴は

  • お寺の檀家になる必要がない
  • 戒名料金が明確かつ安い

の2つです。

戒名は檀家にしかつけない」というスタンスのお寺が多い中、戒名授与サービスは檀家にならずに戒名をつけてもらえるという稀有な存在です。

また、通常であれば戒名料金はお布施としてお寺に支払います。

お布施なのでお寺からは具体的な金額は提示されず、「戒名代はお気持ちで結構です」と言われることが多いかと思います。

お気持ちで結構ですと言いながら、安い金額を包むと「これでは足りない」と言われることもあれば、はなから戒名料金が高額に設定されているお寺も多数存在します。

お布施の相場といえば、一番低いランクの「信士・信女」でも20万円~30万円、その上のランクの「居士・大姉」では50万円前後、更にその上の「院居士・院大姉」では100万円以上となっています。

そんな中、戒名授与サービスでは戒名料金が明確かつ安くなっているので非常に良心的なサービスであると個人的には思っています。

具体的な例を挙げると、戒名と法要のかけこみ寺「本寿院(ほんじゅいん)」さんでは「信士・信女・居士・大姉・院居士・院大姉」のどのランクでも一律3万円という驚きの料金設定となっています。

もしあなたに菩提寺がいないのであれば、直接お寺に戒名をつけてもらうようお願いするよりも、戒名授与サービスを利用することを強くオススメします

本寿院のご住職も下記の動画で生前戒名の大切さについて語られています。(3分程度の短い動画です)

ちなみに戒名と法要のかけこみ寺「本寿院(ほんじゅいん)」さんの公式サイトはこちらになりますが、生前戒名授与の申込みフォームが見つけにくくなっています。

本寿院スクリーンショット
出展:戒名と法要のかけこみ寺『本寿院』

生前戒名をつけてくれたお坊さん・お寺が葬儀に出れない場合はどうなる?

戒名授与サービスを利用した場合や生前に戒名をつけてくれた菩提寺が遠方などの理由であなたの葬儀に出られない場合、せっかく生前につけてもらった戒名で葬儀をしてもらえるか気になりますよね。

安心してください。

葬儀に出てくれるお坊さんにあなたが生前につけてもらった戒名を伝えれば、その戒名できちんと供養をしてくれます。

お坊さん派遣(僧侶派遣)サービスを利用した場合を例にご説明します。

派遣会社にお坊さんの派遣を依頼した際に「戒名授与はどうされますか?」と尋ねられます。

そこで「戒名は故人が生前につけてもらったものがあります」と伝え、その戒名を派遣会社に伝えればOKです。

もしくは派遣されるお坊さんに直接伝える形でもOKです。

これで葬儀の時の白木位牌にも伝えた戒名を書いてくれますし、ご供養の読経もあげてくれます。

生前戒名をつけてもらった時に起こる可能性のあるトラブル

生前に戒名をつけてもらうメリットばかりを述べましたが、必ずしもメリットだけではないということをきちんとお伝えしておきたいと思います。

特に菩提寺がいる方はきちんと菩提寺に話をしないと後々トラブルになるケースが多いので充分注意してください。

トラブル例1.菩提寺に戒名のつけ直しをさせられる

もしあなたがどこかのお寺の檀家になっていて、菩提寺に何も言わず他のお寺やお坊さんに生前に戒名をつけてもらっていたとします。

そしていざあなたが亡くなり葬儀をするとなった場合、ご遺族が菩提寺に「実は戒名は生前に他のお寺につけてもらっていまして…」と伝えるとどうなるでしょう。

答えは「戒名のつけ直しをさせられる」か「菩提寺が葬儀に出てくれない」のどちらかでしょう。

実際、私がお坊さん(僧侶派遣)会社に勤めていた時に葬儀のお坊さん手配のご依頼をくださったお客様で「故人が生前に菩提寺以外に戒名をつけてもらっていたのですが、菩提寺にそのことを伝えると葬儀に出てくれなくなってしまって…」という方がいらっしゃいました。

また、「戒名をつけ直す」という条件で菩提寺が葬儀に出てくれることもありますが、その場合、当然菩提寺にも戒名料金を支払わなくてはいけません。

つまり戒名料金が二重でかかってしまうことになりご遺族の負担が増えてしまう結果になります。

逆のパターンもあります。

菩提寺が戒名をつけたが、葬儀に出ることができず代わりのお坊さんに来てもらったというケースです。

私の妻の祖母が亡くなられた際、菩提寺が遠方だったため戒名だけつけてもらい、葬儀にはお坊さん派遣(僧侶派遣)サービスを利用して手配してもらったお坊さんに出て頂きました。

この場合は「菩提寺に戒名をつけてもらう」という筋を通しているので、なんらトラブルなく葬儀も納骨も終えることができました。

トラブル例2.菩提寺にあるお墓へ納骨させてもらえない

あなたが菩提寺に黙って他のお寺やお坊さんに生前に戒名をつけてもらっていた場合、菩提寺にある先祖代々のお墓に納骨してもらえなくなる可能性が大です

菩提寺としては色々言い分があるでしょう。

「あなたのご先祖のお墓の面倒を見てきたお寺以外で戒名を授かるとはなにごとか!」

「戒名代のお布施をもらっていないので納骨はさせられません」

などなど。

あなたの菩提寺がどのようなことを仰るかは分かりませんが、どちらにせよ納骨が難しくなることは間違いありません。

トラブル例3.あなたの生前につけてもらった戒名を遺族が知らない(分からない)

あなたが生前に戒名をつけてもらっていることをご家族に知らせていなかったとしたらどうなるでしょう。

おそらくご家族は葬儀に来てくれるお坊さんに戒名をつけてもらうよう依頼されると思います。

となると、せっかくあなたが納得のいく戒名をもらっていたとしてもその戒名がご葬儀や位牌・納骨に使われることはありません

そればかりか、ご遺族が戒名料金を支払うことになり、あなたが生前に支払った戒名料金は無駄になってしまいます

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生前戒名をつけてもらう時のトラブル回避方法

前述した生前戒名授与にまつわるトラブルを回避する方法は、下記の2点に尽きます。

  • 菩提寺がいる方は第一に菩提寺に相談する
  • ご家族に情報共有をしっかりしておく

前述のトラブル例を見てもらえば分かると思いますが、生前に戒名をつけてもらった場合にトラブルが起こるケースというのは菩提寺に黙って他のお坊さん・お寺に戒名を依頼してしまった時がほとんどです。

菩提寺がいるという方は必ず菩提寺に相談をしてください。

菩提寺の戒名料金が高いので菩提寺にはお願いしたくないという方は、まず正直に予算が無いということを伝えることが肝要です。

菩提寺も”ない袖は振れぬ”ということは理解してくれることでしょう。

また、生前に戒名をつけてもらうということはご家族に必ず共有しておきましょう。

戒名授与証(「あなたの戒名はこれです」という証明書)をお寺からもらった場合は、その保管先もご家族に伝えます。

そのうえで自分が亡くなった時はこの戒名で葬儀・位牌・納骨をしてもらうよう話をしておくことを強くオススメします。

まとめ

戒名についてまとめると、

  • 本来は生前につけてもらうのが正しいタイミングである
  • 戒名はつけてもらうことが目的ではなく、仏の弟子となって仏の教え(戒律)を守って生きますという誓いである

となります。

ですので生前に戒名をつけてもらうのは全然OKです。

むしろメリットが多いので積極的に生前につけてもらう方が良いでしょう。

ただし、生前に戒名をつけてもらう場合、菩提寺がいる方は必ず菩提寺に相談をしてください。

また、ご家族としっかり情報共有をしておくようにしましょう。

編集長「こまど」
最後までお読みいただきありがとうございました。

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